シンポジウム「木津川流域史からの日本史への問い」

 藤原京をつくったとき、材木は木津川から運んだという。畿内で重量物の運搬に最も適した川は、その大きさといい、流れの穏やかさといい、木津川だ。だから国家統治の要としての大都市建設が必要になる時代、王権は木津川流域に拠点を求めた。最初が平城で、次が恭仁京であった。長岡京も平安京も広い意味では木津川流域であった。木津川流域史を考えることで日本史の見直しをしてみたい。

【パネラー】
小路田泰直(奈良女子大学特任教授)/国家史の観点から
大久保徹也(徳島文理大学教授)/考古学の観点から
斉藤恵美(奈良女子大学特任助教)/行基論の観点から

【コメンテーター】
中川佳代子(株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)事業開発室リーダー)